働くお母さんと、お母さんになりたい女子の薬膳ご飯

2児の母で、産婦人科で働く薬剤師です。中医薬膳師の資格を取りました。育児しながら働きながら、生活に薬膳を取り入れていけるようなブログにしたいと思っています。

肝心脾肺腎とかの五臓

中医学をやると必ず出てくる五臓六腑。
だいたい、この辺で何だかわからなくなって薬膳の中医学の理論が手付かずになる人が多いのではないかな、と思います。

五臓六腑に染み渡るー!

と言ったりしますが、西洋医学の臓器と中医学五臓六腑は違います。西洋医学の臓器は、実際に存在する臓器に名前をつけて読んでいて、臓器そのものを指します。
中医学五臓六腑は臓器そのものを指すよりも、働きをカテゴリーに分けてあるようなイメージです。前にも書いたのですが、昔の人にとって人の体はブラックボックスでした。観察と経験でわかったことを積み重ねてきてできあがった医学なのです。

余談ですが、西洋医学の薬と東洋医学の漢方との一番の違いってなんだと思いますか?

漢方の方が体に優しそうとか、効かなそうとか色々あると思います。
薬学的な違いで言うと、西洋医学の薬は基本的に一つの成分で効くのです。専門的な書き方をすると一つの受容体に作用するのです。それに対して漢方は一つの受容体だけでなくて、たくさんの受容体に作用しています。
一つの単一成分を多量にとることは、身体にとって良いことはないです。副作用も出やすくなります。多受容体に聞くことで効き方もマイルドになり副作用も出づらくなります。
漢方が体に優しいと言われる理由はそこにあるのだと思います。
でも、西洋薬と漢方がどちらが上ということではありません。得意分野が違うのです。
例えば感染症になったときとか病気の急性期のときでは、西洋医学は非常に有効です。
逆に検査値では異常がないのに調子が悪いとか慢性期の病気のときに東洋医学は有効です。すべてが当てはまると言うわけではないですが、大まかにはそうです。なので、どちらもうまく取り入れることが一番いいと私は考えています。
栄養に関しても然り、西洋医学的な栄養も考えた上で薬膳の知識も取り入れることが体には一番いいと思ってます。

肝心脾肺腎のそれぞれは次で書いていきます。