五臓の肝 その2
今日書いていくことは、すごく専門的なので中医学をやる人以外はあまり知らなくてもいい内容ですので、興味のない人は読み飛ばしてください。
その1では覚えるためのイメージてきなものを書きました。
今日は具体的に覚える項目を書いていきます。
肝の中医学的生理機能について
①肝は疏泄(そせつ)を司る
どういうことかというと、肝はのびやかな性質を持つものなので。気でも血でも水でも肝がうまく全身に発散させて循環させているということです。それによりいろんな臓器をスムーズに働かせてあげています。
②肝は蔵血を司る
西洋医学の肝臓でもそうですが、肝には非常に多くの血液が集まります。肝臓は色々なものを代謝させている働きがあると現代ではわかっています。昔々はそこまでわかっていなかったからだと思うのですが、血を貯めておいたり、全身にどのくらい流すのか調節する働きだとされていました。
③肝は筋を司る
その1でも書きましたが、栄養を含んだ血が筋肉に栄養を運んで潤してくれるということです。
④肝の華は爪に表れる
これもその1で書きましたが、体の末端で栄養が足りなくなるとすぐ症状が出てくるところが爪です。華という言い方は、パッと見てわかる部分の症状のことを指しているのかな?と私は理解しています。
⑤肝は目に通じる
⑥体液は涙
血が足りなくなると目がしょぼしょぼします。涙は肝血から作られて目を潤しているといわれています。よく妊婦さんとか授乳婦さんが目がしょぼしょぼするというのは、まさにこれが関係あります。妊娠中は胎児に血をどんどんまわしますし、母乳も血から作られるので、目がしょぼしょぼすることが多いのです。目のしょぼしょぼにはクコがすごく効くので、ドライアイの私はおやつ代わりにいつも食べてます。
⑦情志は怒
これもその1で書いてますが、肝は怒の感情と結びついていると考えられています。適度な怒りは肝気の上昇や発散を助けますが、過度の怒りや鬱状態は肝を傷めます。
青字で書いたところを覚えると、あとで出てくる弁証に役立ってきます。