五臓の肝 その1
五臓の肝についてです。
肝といっても、現代医学の肝臓とはちょっと違うと思っていてください。胆は生理学的にも肝臓のすぐそばにあるので、臓腑としてつながってると考えておいてください。
まずは概念的な話をすると、いわゆる肝タイプというのは、すぐにカーーーッとなる人のようなイメージです。肝の強いタイプは怒りやすいタイプなんです。なので、表の右から三番目、「怒」になってると思ってください。すぐエキサイトしちゃう感じです。お恥ずかしながら私も肝タイプです(笑)余談なのですが、中医学ではカーッと血が頭に上るときに勢い良すぎて体の中で発生した風を内風といいます。怒り狂ってクラクラしてくるのはその内風がクラクラさせてると言われています。
肝は五行のうちの木にあたります。木には伸びるとか成長するとか柔軟、発散するという特徴があります。自然界でこんな特徴を持つものは木に属します。
だいたいの中医学のテキストには次のように書いていることが多いです。「春になると東風が吹き、草木は緑(青)になり、新芽が出る。春と東風は自然界を生長させる働きがあるので木に属します。五臓の肝は鬱状態を嫌い、のびやかなことを好むので木に属します」
肝臓が悪くなると目に黄疸が出るといことを結び付けて、肝と目がつながっていると考えていきます。
実際、生理学的にも肝臓にはものすごい血液が流れてきます。中医学でも、その血が全身を巡って栄養を運んで筋を潤すと考えています。そして、末端の爪は栄養が足りないとすぐに割れやすくなったり薄くなったりするので、同じように考えていってます。
味に関して、酸味は肝を興奮させやすいとあるので、適度に加減するといいそうです。
全部ではないですが、こんな風に関連付けると記憶に残りやすいのではないかと思います。
次で肝に関して覚えるべきことをまとめます。